御消息は、御消息集(善性本)、親鸞聖人御消息集(広本)、末燈鈔、親鸞聖人血脈文集などが知られるが、それらのお手紙の中から、「世のなか安穏なれ、仏法ひろまれ」「浄土宗のひとは愚者になりて往生す」など、よく知られる文章を中心に本書は取り上げている。 手紙にはどんなことが書かれていたのか。聖人の生きた時代と現代の両時代において、人間の課題はどこで共通しているのか。手紙の言葉を手がかりに、現代に向かって問題提起をしていく。