〝どうせ何もない〟〝人生こんなものだ〟…。 時に生きることに行き詰まり、なげやりになってしまう私たち。 欲望と怒りの絶えない人生に、歩むべき確かな道は、帰るべき故郷(ふるさと)はどうすれば見いだせるのか。 本書は、善導大師がつくられ、親鸞聖人が大切にされた「二河白道の譬え」に、人生を丁寧に生き抜く道をたずねる一冊です。 善導大師による「二河白道の譬え」全文の書き下しと、著者大江憲成氏による意訳、また付録として善導大師・親鸞聖人それぞれの解釈を収載しており、学習会や同朋の会のテキストとしても最適です。
◆目次 二河白道の比喩 書き下し はじめに 比喩とは何か 1「往生人」とは誰のこと? 2 今、私たちはどこに向かっているのか? 3 私の歩みをさえぎるものは? 4 私の歩むべき道は? 5 歩むべき道が見えない 6 誰と出会うのか 7 私を殺そうとする者 8 死を恐れて 9 自己と出遇って 10 出口のない自力の心 11 すでに道あり 12 釈迦・諸仏の発遣(お勧め) 13 阿弥陀さまの召喚(お招き) 14 呼びかけの中に願われて 15 感動は道の発見 16 善き師、善き友に出遇って おわりに お浄土は今に開かれて 資料篇 善導大師のご解釈(『観経疏』より)/親鸞聖人のご解釈(『愚禿鈔』より)