1600年以上もの間、無数の人々に読まれ、人生の問いに応えてきた『阿弥陀経』。 その丁寧な味読の書。
『阿弥陀経』は、真宗本廟(東本願寺)をはじめ、宗派を問わず多くの寺院で日々読誦され、たくさんの人々に親しまれているお経です。 なぜこのお経は、インド・中国・日本と国を越え、1600年以上もの時を貫いて、無数の人々に読まれ続けてきたのか。 そしてそこに説かれる阿弥陀という仏、浄土という世界は、現在を生きる私たちにどのように関わるのか…。 『阿弥陀経』を浄土三部経のひとつとして尊ばれた親鸞聖人の受け止めを手がかりに、経題、経典翻訳者、そして経典の内容へと分け入り、人生に苦悩する私たちに届けられた釈尊(お釈迦さま)の大悲のメッセージを丁寧に読み解きます。 お経の領解をたすける「『阿弥陀経』の構成」・全文の書き下し文も収載しています。 【目次】 『阿弥陀経』の構成 『仏説阿弥陀経』書き下し文 一 浄土三部経とは何か 経題について/人と生まれて/有縁の法/五正行/親鸞聖人の浄土三部経の見方/真実の教/現在の救い 二 『阿弥陀経』 経典翻訳者/序分について/無問自説経/難信の法を説く/仏大悲の教説 三 証信序 六成就/『阿弥陀経』はどこで説かれたか/祗樹給孤独園が表しているもの/「四苦八苦」ということ/現実と宗教のはざまで/会座に集う人々/対告衆舎利弗 四 正宗分 正宗分の内容/浄土とは/当来の報土/浄土荘厳の世界/指方立相 五 依報荘厳 宝樹荘厳/教えに開かれる心/七菩提分/親鸞聖人を支えた三つの言葉/四宝/“樹”が表すもの/宝池荘厳/八功徳水/天楽地華荘厳/化鳥風樹荘厳/風樹荘厳 六 正報荘厳―阿弥陀仏・声聞・菩薩 私たちの身の現実/阿弥陀仏とは/本願の名号/声聞/菩薩/よき人との出遇い 七 本願の仏道 聞法と念仏/すでにして悲願います/念仏と本願/光明名号の因縁/仏願の生起本末/現に証される救い/諸仏の証誠と護念/念じ念じられていく道 八 流通分 阿修羅について おわりに
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