親鸞聖人の示寂後、京都・東山の地に建てられたお墓所、大谷廟堂(おおたにびょうどう)。その小さなお堂が、一体どのようにして巨大な両堂を有する現在の真宗本廟(しんしゅうほんびょう)へと発展したのか…? 廟堂の寺院化、衰微(すいび)時代と蓮如上人による再興。信長・秀吉・家康ら戦国武将との関りの中生じた東西分派。そして四度にわたる焼失からの再建……。真宗の教えに生き、護り伝えんとする人々の志願に満ちた750年の軌跡(ものがたり)をたどる。
目次 第1章 親鸞聖人の示寂と大谷廟堂の創建 第2章 大谷廟堂の動揺 第3章 覚如上人の継職と本願寺号公称 第4章 衰微時代の本願寺 第5章 蓮如上人の継職と真宗再興 第6章 山科本願寺の創建 第7章 本願寺の大坂移転と権門化 第8章 石山合戦と東西分派 第9章 江戸時代から近現代の真宗本廟 〈付録〉真宗本廟(東本願寺)年表